墨を磨ると
気持ちが落ち着く。
さっきまでの怒りが
いつのまにか消えているのだ。
イライラしていた感情が
どこかに消え去っているのだ。
閑けさの中で、墨を磨り 心を落ち着け 硯に向かう。
文字を書くということは 自分自身と向き合うこと。
文章を綴るという作業は 本当の自分を吐き出す作業。
筆を動かしながら想う 日々のあれこれ。
私にとって「書」は心をコントロールする手段。
怒りを鎮め 烈しさを抑え
呼吸を調えてくれる。
時にやってくる無気力感からも救ってくれる、かけがえのない存在。